編みもの手帖

編み物を中心にハンドメイドについてのんびり綴ります。

麻ひもで3種類のバッグを編みました

以前、春夏糸の定番「エコアンダリア」について書きました。

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今回はもう一つ、夏になると出番が増える素材、麻ひもについて。三つのバッグを編んだので「編みレポ」します。

《目次》

  1. 麻の種類いろいろ
  2. 2種類の麻ひもを編み比べ
  3. 引き揃えても楽しい

一口に麻といってもその種類は様々です。ちょっとおさらいしてみます。

リネン(亜麻)やラミー(苧麻)、ヘンプ(大麻)、ジュート(黄麻)サイザル麻、マニラ麻などが手芸材料やアパレル製品としては馴染み深いのではないでしょうか。

この中でものはリネン(亜麻)とラミー(苧麻)の二つだけが、日本では衣料品として「麻」と表示できます。

一方、ヘンプ(大麻)、ジュート(黄麻)は糸や紐に加工され手芸材料として目にすることが多いです。

私はこれまでにリネンのレース糸でドイリーを編んだり、ヘンプの紐でマクラメのアクセサリーを編んだり、ジュートの糸でコースターを編んだりしたことがあります。

今回は手芸屋さんに行った際、ダルマ(横田株式会社)の「麻ひも」がずらりと並んでいるのが目に入って思わず買ってしまいました。

ふと「そういえば麻ひものバッグは作ったことがないな、一度くらいは作るかな」と浮かんだんです。

ちなみにダルマの「麻ひも」はジュートです。パッケージにも「JUTE 100%」と書いてありますね。

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今回使ったのは写真の二つ。

コクヨの「麻紐」(左)とダルマの「麻ひも」(右)です。

まずはダルマの麻ひもで長方形底のトートバッグを編みました。

この糸は編みやすさと仕上がりの風合いにこだわって作られているようで、糸玉の帯に次のように書かれています。

「ソーピンク加工によりやわらかく編みやすい麻ひもに仕上がりました。」
「ソーピングとは糸を染色した後に汚れや油を洗い落とすことを言います。ソフトでやわらかな風合いに仕上がります。」

実際の編み心地は「まずまずの編みやすさ」といったところでしょうか。言い換えると、編みにくさは感じませんでした。

ただ、5分ほど編んだところで、糸をかけていた左手の人差し指が擦れて赤くなってきたので、マスキングテープを指に巻いて対応することに。

すると、糸の滑りもよくなって、指を痛めることもなく編めました。

こちらが出来上がりです。

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幅:33cm, 高さ:20cm, まち:10cmでちょうど2玉使いました。

次に編んだのはコクヨの「麻紐」を使った3 Way バッグです。

1つ目のトートを編んでいる最中に、SNSで色々な人の麻ひもバッグを見ていたのですが、コクヨの麻紐を使っている人があまりにも多く興味を持ったんです。

商品パッケージには箱を紐で縛ったイラストが描かれているので、本来は梱包用なのでしょう。

ところがコクヨのサイトを見て驚きました。

商品サイトには「使い方いろいろ♪」「麻紐編みの人気作家青木恵理子先生も愛用!」とかなりのページ数を割いていて、編み図や作品ギャラリーもありました。手芸材料としてかなり使われているようです。

SNSを見ても思いましたが、麻ひも編みって、一大ジャンルなんですね。恥ずかしながら知りませんでした。

さて、話を戻します。

私は3 Way バッグを編んだのですが、まず編みはじめてびっくり。ダルマの麻ひもよりも柔らかいんです。

うっかり指にテープを巻かずに編みはじめてしまったのですが、痛くなりませんでした。

※商品サイトには「麻紐の擦れを防ぐためにばんそうこうを指に巻いておくことをおすすめします」と書かれています

今回はエコアンダリアと引き揃えて編みましたが、馴染みもよくスルスルと快適に編めました。

こちらが3Way バッグの編みあがりです。

(1) 手提げ
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(2) ショルダー
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(3) クラッチ
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手提げの状態で幅:29cm, 高さ:32cmで330g使ったので、2/5玉くらいで編めた計算です。経済的ですね。

糸がだいぶ余ったので、もう一つトートバッグを編むことにしました。今度は楕円底の横長形です。

こちらはNoroの「クレヨンソックヤーン」と引き揃えました。

今回は3つのうち2つのバッグを異素材との引き揃えで編みました。

色で遊んでみたかったので、カラーの麻ひもを買ってもよかったのですが、家に余り糸がたくさんあったので節約してそちらを使うことにしたんです。

3Way バッグの方はエコアンダリアを2色使ってボーダー模様にしました。茶色とミントグリーンでチョコミントの配色です。

これが編み地のアップです。

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エコアンダリアと麻紐との相性はいいと思います。

編む前は麻紐の毛羽立った感じとエコアンダリアのビニールっぽい艶を合わせた時にどうなるかおっかなびっくりでしたが、なかなかどうして。

麻紐と合わせるとエコアンダリアの艶が中和されて意外と馴染みます。編み地に明るさがプラスされた感じです。

「ビニールっぽい」と書きましたが、エコアンダリアはレーヨン100%の天然素材。同じく天然素材の麻とは相性がいいのかも。

引き揃えなのでボーダーのコントラストは弱めです。もう少し太いボーダーにした方がボーダー感が出たかなぁ。

これで麻紐の引き揃え編みに味をしめてもう一つ編むことにしました。

二作目は一作目の反省点も踏まえ、コントラストが弱まるのを逆手にとってグラデーション糸と弾き揃えることにしました。

グラデーション糸といえば、Noroをおいて他はないでしょう。大好きなんです。

クレヨンソックヤーンの余り糸が何種類かあったので、その中からアース系のカラーを選びました。茶−黄−緑−青のグラデーションです。

こちらは思惑通り。いい雰囲気に仕上がりました。

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編み地のアップです。
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異素材との引き揃えは素材同士のコントラストが強いもの、調和して馴染みが良いもの、それぞれに良さがあって楽しめますね。

秋になったらウール素材と麻の組みあせも編んでみようかな。

麻ひもの編み物と引き揃え編み、おすすめです。皆さんもぜひお試しください。